電子書籍ってなあに?

 「電子書籍」って、いったい何でしょう?
 最近よくこの言葉を耳にするけれど、本当に活用している人は
まだそれほど多くありません。「電子書籍」とは、本や漫画を
デジタルデータにして、パソコンやPDA、携帯電話で
手軽に読めるようにしたもの。たとえば携帯電話なら、
電子書籍の販売サイトにアクセスして気になる本のタイトルをチェックし、
その本をダウンロードすれば、すぐに読めるようになります
(機種によっては、読めないものもあります)。
本屋に行って買う必要もないというこの手軽さは、
最近話題の「着うたフル」とも少し似ていますね。
このコーナーでは、便利な「電子書籍
(ここではデジタルブックと呼んでいます)」がある暮らしが
一体どんなものなのか、実際に使っているユーザーの声を集めて
掲載します。
この記事を読んで、「デジタルブック」に少しでも
興味をもっていただければ幸いです。



デジタルブックのある暮らし(1)

「いつでも読める手軽さが気に入っています」


オフィスマイカ
代表取締役 井上真花


911-01.jpg


(1) どういう時に読んでいるの?


 一番多いのは、電車の中。取材の移動中に読むことが多いですね。
出かける前に、ビットウエイやフービオなどのサイトにアクセスし、
気になるタイトルをだーっとチャックします。お気に入りの作家や
評判のいい本はその場で購入しますが、それ以外は「お試し版」を
まとめてダウンロードします。だから、出かける前はもう大忙し(笑)。
前日にやっておけばいいものをと、いつも反省しているんですが…。
電車に乗ったら、上から順に読み始めます。
お試し版は内容が少ないから、すぐに読み終わります。
続きが読みたいと思ったら、そのタイトルをメモしておいて
帰宅後にパソコンで購入し、インストールします。



デジタルブックのある暮らし(2)

リブリエは、文字表示がなめらか。
小説を読みたくなる端末です。

ライター 福島 千種さん


912-01.jpg

(1)何を使って読んでいるの?


 PDAや携帯電話でも読みますが、リブリエで読むことが多いですね。
リブリエは、とにかくディスプレイの文字表示が
すごくきれいで、なめらか。
「読む」ことに特化した端末だと思います。
ある程度の時間読み続けていても目が疲れないので、
E INK方式電子ペーパーという技術でより紙に近いディスプレイを
目指したソニーさんに拍手!という感想でした。
文字拡大機能も搭載されているので、
操作さえ覚えれば年配の方でも快適に読書が楽しめるのでは
ないでしょうか。
その反面、PDAなどに比べて動作が遅いのですが、
使っているうちにこれにも慣れました。
むしろページめくりのスピードなどは、
まったり読みたい小説なんかには向いていると思います。
小説をじっくり読みたくなる端末です。
ウェブのデータやテキストデータを変換し、
リブリエで読めるようにするソフトがありまして、
ソニーのサイトからダウンロードできるようになっています。
これを手に入れておけば、「青空文庫」 の小説なども
持ち歩けるようになるので、大変便利です。
ウェブのテキストやニュースを変換し、
これに入れて読むこともあります。
難点といえば、ボタンの位置。
手の大きさにもよると思いますが、
位置が微妙で親指がつりそうになることもしばしば。

 リブリエで読む本は、「タイムブックタウン」で購入します。
書店で平積みされている新刊なども多く出ているのが
うれしいですね。
これからさらに作家さんが増えるといいな、と思っています。

 残念なのは、基本的に貸本スタイルであるということ。
せっかくコンパクトなリブリエにたくさんの本を持ち歩けるのに、
貸本だから期間限定でしか読めないため、
一度に多くの本を入れておくと
結局読めずに終わってしまうこともあります。
一冊の値段がもう少し高くてもいいから、
ぜひぜひ買い取り方式にしてほしい!

(編集部注:現在は買い取り方式にも対応しています)



デジタルブックのある暮らし(3)

電車読書なら、
やっぱりケータイでしょ!

ライター 門脇 大さん


913-01.jpg

(1) どういう時に読んでいるの?
 たまにシグマリオンでも読んでいますが、主に携帯電話です。以前はシャープの携帯電話を使っていましたが、今使っているのはソニーエリクソンのW21S。シャープ携帯の時は、パソコンでダウンロードしてSDカードに入れて読んでました。今は携帯でダウンロードして、そのまま読んでます。フォントはシャープ携帯のほうが好みだったんですけど、これはこれで慣れると読みやすいです。携帯電話みたいに小さい画面でよく読む気になるなあなんて、よく言われます。それはきっと文字が小さいという意味だと思うんだけど、文字サイズは調整できますし、わたしはそれほど読みにくいとは思っていません。電車の中でわざわざシグマリオン取り出して読むのはどうかと思うけど、携帯電話ならそれほど目立たないし。これで本読んでても、周りから見ればきっとゲームしてるかメール読んでるって思うんじゃないですか。今ちょっと悩んでいるのが、読んでしまった本をどうすればいいのか、ということ。単にデータを削除すればいいと思うんだけど、せっかく買ったのに、と思うともったいなくて(笑)。みんな、どうしてるんでしょうね。



デジタルブックのある暮らし(4)

技術評論社 元モバイルプレス編集部
田中秀春さん

(1) 何を使って読んでいるの?

914-1.jpg

 携帯電話か、ザウルスです。携帯電話は、電車の中での読書に便利ですよ。以前はVodafoneのJ-SH53を使っていましたが、これで電子書籍にハマったんです。携帯電話って、起動が早いし、電車の中でも取り出しやすいでしょう。ザウルスはたしかに読みやすいんですけど、今ぼくが持っているSL-C3000はちょっとサイズが大きいんですよ。こうやって片手で持って読むんですが、長時間の読書だとちょっとつらいですね。それに、ザウルスだと電源を入れて起動し、ブンコビューアを起動して…と、ちょっと操作が面倒。携帯電話は、当たり前だけどいつでも電源が入ってるから、すぐに使えていいですね。今使っているのは、Vodafoneの902SHです。これに、今はザウルス文庫で購入した書籍が24冊入っています。
 ザウルスも持ち歩いていますが、これには3800冊の本が入っています。これ、実はモバイルプレス2004秋号に添付されたCD-ROMのデータで、「青空文庫」の全テキストデータなんです。本当のこというと、ぼくがこれをやりたかったんでCD-ROMの企画を立てたんですよ(笑)。ファイルサイズの合計は、全部で約115MB。SSL-C3000のハードディスクは4GBなんで、余裕で入ります。
 あと、今ちょっと試しているのが、Vodafoneの702NKです。メインの携帯電話は実はこれなんですが、ブンコビューアがないので902SHと併用してます。702NKのおもしろいところはいろいろとカスタマイズができて、アプリケーションを追加できる点です。ReadMというブックリーダソフトを使えばPalmのDOC形式のデータを読むこともできます。小さいフォントを用意してフルスクリーンで読めば、なかなかいい感じです。



デジタルブックのある暮らし(5)

「シェアリング読書術」で、コマメに読書しています。

会社員
章仁さん

915-3.jpg


(1) 何を使って読んでいるの?

 クリエのNX73Vと、携帯電話の802SH(vodafone)です。ダウンロードした電子書籍データを、この2台で使い分けて読んでいます。クリエでは「ブンコビューア」、802SHでは「電子ブック」という名前になっていますけど、どちらも電子書籍の閲覧ソフトです。
 1台の端末でなく、2台使って読んでいるのは、どんな場面でも速やかに読書できるようにするため。「読書の役割分担」という意味を込めて、個人的には「シェアリング読書術」と呼んでいます。どういう風に使い分けているのかという点については、後ほどご説明しますね。
 クリエの中でも、とくに僕の使っている「NX73V」は読書マシンとして最適です。これなら、テーブルに頬杖つきながらでもボタン1つで読み進められるんです。テーブルに置いて読書する時も、紙の書籍以上に楽にページ送りができますよ。勉強のために読書している時は覚えておきたい文章をメモしたりしますけど、このとき紙の本であれば片手で該当ページを押さえなければなりませんよね。クリエなら、そんな手間もかかりませんし、便利です。

915-1.jpg



デジタルブックのある暮らし(6)

思ったより、読みやすいんですね。

ミュージシャン
高川 善和さん

916-1.jpg

 今回、都内ライブハウスなどで活躍中のミュージシャン、高川善和さんに初めて電子書籍を使っていただき、感想を聞いてみました。

Q: ではまず、クリエでマイカ文庫で出版した「自腹でゴー」を読んでみてください。

高川: はいはい。…あ、思ったよりも読みやすいですね。うん、これなら全然読める。ぼくはパソコンの文字は読めないんですよ。なんか読みにくくて。でもこの文字だったら大丈夫ですね。縦表示になるのがいい。日本語はやっぱり、縦表示が読みやすいですね。ところでこの本、本屋さんで売ってるんですか?

Q: これは違いますが、そういうのもあります。話題になった「蹴りたい背中」も、電子化されていますよ。

高川: すげえ。本屋で売ってる本を、これで読めるんですか。どうやって買うの?

Q: インターネットでも売ってるし、携帯電話だったら公式サイトから販売サイトにいけますよ。

高川: そうなんですか。ぼくの周りの人間は誰もそんなことやってないので、知らなかったな。



デジタルブックのある暮らし(7)

クリエなら、テントの中でも本が読めます

トラベルライター
大岡 真一郎

917-1.jpg

(1) 何を使って読んでいるの?

 クリエです。ボクは遠視なんで、携帯電話で読むのは好きじゃないんですよ。クリエの画面のほうが、全然読みやすいです。クリエだったら、音楽を聴きながら読めますしね。電子書籍は昔から興味があって、クリエを買えば読めると知って買ったんです。使っているのは、PEG-NX80です。この縦長の画面が、文庫を読むのにちょうどいいんですよ。
 電子書籍には、前から興味をもっていました。ボクは、音楽とかムービーとか、オンラインで買えるコンテンツが好きなんです。いろんな販売サイトをブックマークしていて、そのブックマークを「本屋さん」というフォルダにまとめておいて、暇があればアクセスしています。もともと本屋が大好きなんで、ネット上の本屋さんも一日に1〜2回は見に行かなくちゃ気が済まない。だから、自分の本を出すときは、ぜひ電子書籍で出したいな、と思っていたんですよ。




Movable Type(MT)無料テンプレートでクールでかっこいいWEB Powered by Movable Type 3.33-ja Copyright(C) 2006 Mica ebooks Allrights reserved.