デジタルブックのある暮らし(4)

技術評論社 元モバイルプレス編集部
田中秀春さん

(1) 何を使って読んでいるの?

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 携帯電話か、ザウルスです。携帯電話は、電車の中での読書に便利ですよ。以前はVodafoneのJ-SH53を使っていましたが、これで電子書籍にハマったんです。携帯電話って、起動が早いし、電車の中でも取り出しやすいでしょう。ザウルスはたしかに読みやすいんですけど、今ぼくが持っているSL-C3000はちょっとサイズが大きいんですよ。こうやって片手で持って読むんですが、長時間の読書だとちょっとつらいですね。それに、ザウルスだと電源を入れて起動し、ブンコビューアを起動して…と、ちょっと操作が面倒。携帯電話は、当たり前だけどいつでも電源が入ってるから、すぐに使えていいですね。今使っているのは、Vodafoneの902SHです。これに、今はザウルス文庫で購入した書籍が24冊入っています。
 ザウルスも持ち歩いていますが、これには3800冊の本が入っています。これ、実はモバイルプレス2004秋号に添付されたCD-ROMのデータで、「青空文庫」の全テキストデータなんです。本当のこというと、ぼくがこれをやりたかったんでCD-ROMの企画を立てたんですよ(笑)。ファイルサイズの合計は、全部で約115MB。SSL-C3000のハードディスクは4GBなんで、余裕で入ります。
 あと、今ちょっと試しているのが、Vodafoneの702NKです。メインの携帯電話は実はこれなんですが、ブンコビューアがないので902SHと併用してます。702NKのおもしろいところはいろいろとカスタマイズができて、アプリケーションを追加できる点です。ReadMというブックリーダソフトを使えばPalmのDOC形式のデータを読むこともできます。小さいフォントを用意してフルスクリーンで読めば、なかなかいい感じです。

(2) どういう時に読んでいるの?

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毎日の通勤電車の中です。通勤時間は、およそ1時間半。乗り換えもありますが、座っている時間が比較的長いので、読書に最適です。でも、小説を一冊しっかり読むのには適していないような気がします。どちらかといえば、雑学系とか小ネタとか実用とか。そういうジャンルの本が、電車内読書にはむいているように思います。

(3)3800冊の本を持ち歩くメリットは?

 たとえば旅行中とか、これだけ本があれば安心ですよ。どこにいったとしても、まず退屈することはない。夏目漱石とか、中学生のときに読んだ本を読み返すと面白いですよ。あのときはよくわからなかったことも、今ならわかる。ぼくは基本的にデータを持ち歩くのが好きで、テキストデータはいろいろ持ち歩いています。読書家というより、どちらかといえばコレクターに近い感じ。常にいろいろ持ち歩き、人に見せたりするのが好きなんです(笑)

(4)お勧めタイトルがあれば、教えてください。

 まずは、『身近なことばで引ける日常英語表現ハンドブック』。電車の中で軽く読むのに、英語の教材はちょうどいいです。好きな時に好きなところから始められる自由さがいい。自然とスキルアップしていくというのがいいですね。この本は、マスク機能がついているから、繰り返し学習に便利です。マスク機能は携帯電話でも使えますから、ちょっとした時間を利用して勉強できますよ。
 二冊目は、『知的ゴルフのすすめ』。これはまあ、ぼくの趣味がゴルフだから。電子書籍にゴルフの本って、それほどたくさんないんですよ。これは結構古い本なんだけど、とても面白く、またためになりました。特に、独自のトレーニング法やメンタル面での話が役立ちました。こういう本は、一度読んで終わりというものではなく、コースを回った後にもう一度確認の意味で読んでみたりします。
 最後の一冊は、『身近な人に「へぇ〜」と言わせる意外な話1000』。こういう雑学系の本は、電車の中でのちょっと読書にとても向いていると思います。

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