ハイエースにラゲッジボードを作りました

バンワークとは、車をオフィスにして移動しながら仕事すること。私たちは日本全国をハイエースで移動しつつ、日中はハイエースのなかで仕事をしています。これまで回ったのは、全部で44都道府県。現在は北海道にオフィス(=ハイエース)を置き、せっせと仕事しています。

バンワークにおいてなにより大事なのは、仕事しやすい環境を整えるということ。そのために必要なのは、高速通信環境と電力、心地いい室温、広いデスクです。

高速通信に関しては、以前スターリンクを設置して解決を試みましたが、実際に運用するといろいろと不都合があり、現在はアンテナをおろしています。現状はWi-Fiが使える箇所に移動するか、スマートフォンのテザリングを使うかという二択です。オンライン会議で安定したネットワークが必要なときは、最寄りの快活CLUBに飛び込んでいます。

電力はポータブル電源頼みです。現在4台のポータブル電源を積んでいて、給電は走行充電とソーラー充電でまかなっています。それでだいたい5日間ぐらいはもちますが、底をついてきたらRVパークに宿泊して満充電することにしています。

心地いい室温に関しては、春、秋、冬ならなんとかなりますが、夏はまず無理。私たちはクレクール3というエアコンを持っていますが、これを使っても昼間の暑さには太刀打ちできません。キャンピングカー専用エアコンをつければ…と思いつつ、なかなか勇気が出ないまま3回目の夏を迎えています。ということで、夏は標高の高い場所か北に向かうことにしています。現在は北海道でバンワークしています。

ということで、イントロが長くなりすぎましたが、いよいよ本題に入ります。最後の「広いデスク」です。ここ数年、何度もDIYを繰り返し、あらゆるデスクを試しました。しかし、どれもこれもいまひとつフィットしません。

折りたたみのライティングデスクを作ったこともありました。これはなかなかよかったのですが、秋葉さんの頭が天井にぶつかるという問題が発生し、やめることにしました。

運転席と荷室の間にデスクを作ったこともありました。これも悪くはなかったのですが、常設できる仕様ではなかったため、使うたびにデスクを組み立てるのが面倒になり、やめました。

「もう少し使いやすいデスクが欲しい」といろいろ模索しましたが、いいアイデアが浮かびません。そこで初心に還り、ハスラー時代のデスクを再現してみることにしました。いわゆるラゲッジボードです。ハスラーで使っていたラゲッジボードも自作しました。ハイエースでも同じようにできるのではないか?と思ったのです。

ところが、実際に設計を考え始めると、ハスラーのときのような方法ではうまくいかないということがわかりました。どうすればいいか、ふたりで何日もかけて考えた結果、今のような形になりました。それがこれです。

1番の課題は足でした。デスクの間に足を入れると畳があげられなくなるし、就寝時には邪魔になる。かといって、左右の壁にひっかけるだけだと心許ない。ハスラーと違ってハイエースは横幅が広いため、それだけではデスクを支えきれません。

そこで考えたのが、畳の周囲に木の枠を立てる方法。この写真だとよくわかりませんが、畳の左右の端にスペースを作り、そこに木の枠をはめこんで天板を支える仕組みです。これで作ってみたところ、うまくいきました。ちょっと重いものを天板の上に乗せても、なんとか耐えられそうです。

これならデスクを出しっぱなしのまま就寝モードにすることもできますし、ベッドヘッドのようにメガネやスマートフォンをこの上に乗せておくこともできます。リアを開けて外の景色を楽しみながら食事することもできるようになりました。

ラゲッジボードのおかげでバンワークが捗るようになり、ライフ・ワーク・バランスが向上しました。しばらくはこのスタイルで旅を続けてみるつもりです。

井上 真花(いのうえみか)インタビュアー

投稿者プロフィール

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。日本冒険作家クラブ会員。

長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。

主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。

プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。ライフワークは「1000人に会いたいプロジェクト」

井上真花の公式ホームページはこちら

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