高校時代、心酔したアマチュア作家がいた。名前は、「雨森千夜子」。当時、私が書き散らしていた駄文が同人誌「舫」に掲載されることになったが、彼女はそこに処女作「母山」を寄稿していた。私が初めてその作品を読んだとき、最後の一行にとても衝撃を受けたことを、今でもよく覚えている。最後の一行を読むまで、その作品がそれほどまでに残酷で、またそれほどまでに愛に満ちた話だったとは、想像もつかなかったからだ。作者の意図を尊重して詳しい内容は割愛するけれど、今読み返しても、あの作品は世に出るべきだと思っている。それぐらい、衝撃的な内容だった。
その彼女が、2005年から紙魚子の小部屋というブログを始めていたらしい。もちろん、すぐにアンテナに登録した。これから毎日、彼女の日記が読めるなんて、嬉しすぎる。