欲しいものはすぐに手に入る、とても便利な時代だから、いつの間にか物やデータがあふれてしまう。最近の私は、せっせとあふれたものを整理し、いらないものを捨てたがるようになった。
自分の家の大掃除が終わったら、次は事務所の机の回り。それもある程度先が見えてきたので、今日はいよいよパソコンの中にあるデータを整理し始めた。起業して7年もたつと、取引先もそれなりに増える。これまで貯めてきたアドレスデータを整理し、さらに今年の分を追加すると、とんでもない分量になった。もちろん、その中には、仕事をやめたり転職したり退職したりして、使えなくなったデータもある。あちこちのデータをマージして肥大したアドレスから、今度はいらないデータを見つけ出して削除していかなければならない。しかし、無効になったデータを見つけ出して削除する作業は、追加する作業よりはるかに難しい。まるで、ダイエットみたいだ。
会社から家に戻った私は、その勢いのまま、箱にしまっていた写真を整理し始めた。私が学生だった頃の写真、子供が生まれた頃の写真、そして東京に出てきた後の写真。アルバムに貼るのが面倒で、ただ箱の中に放り込んでいたけれど、これも大切な思い出に違いない。一枚一枚を、娘と一緒に笑いながら見ているうちに、アルバムを買ってきてきれいに貼ってみようという気になった。そんなことを思いながら写真を見ていると、昨日電話があった彼女の写真がでてきた。結婚写真と、友だち3人で熱海旅行にいったときの写真だ。その写真を見て、「やっぱり、きれいな人だねえ」と、娘。