私が取材および執筆端末として使っているHP100LXでは、「VZ」というエディタを使っている。これ、ただのエディタではなく、マクロを使うことによってなんにでもなる。私の場合、スケジュールやアドレス、データベースも、すべてVZのマクロを使って管理している。
ちょっと脱線するが、なぜデータをテキストで管理するかという点についてひと言説明しておく。私は日頃、ネットやメールからいろんな情報を集めている。動画や音楽、写真も情報には違いないが、私がもっておきたいと思う情報は、ほとんどがテキストだ。このテキストを、Palm時代にはメモ帳で管理していたが、それだとOSや端末が変わったときに互換性がない。そこで、どのOSでもどの端末で使える形式…つまりテキスト形式で管理しようと決めた。テキストであれば、検索できるエディタがあれば、どの端末でも閲覧できるし、必要なときに必要な情報をすぐに見つけることができるからだ。
Palm時代から集めていたテキスト情報は、現在HP100LXのVZで管理している。VZには、テキスト型データベースを便利に活用するマクロがたくさんあるが、私のお気に入りは、仲原孝さんという方のマクロだ。仲原さんのマクロを説明し始めると、きっと一冊の本になってしまうと思うので、ここで詳しくは書かない。要は、テキストで不定形のカードを作り、収集した情報はすべてカードに整理し、いつでも取り出せるようにするというのが基本概念。カードとして認識するための条件はたったひとつで、彼が指定しているデミリタ(線)が上下に入っていれば、それでカードだと認識される。彼のマクロは、このゆるい条件付けが何よりの魅力で、その線さえ出力できれば、WindowsでもMacでもテキストデータベースに情報を追加したり削除したりできる。私は、仕事関連の情報を「work.dat」、書籍のリストを「book.dat」、日記を「diary.dat」という名前のファイルにまとめ、情報が必要なときはそれぞれのファイルを開いてマクロを起動し、関連のある情報が含まれたカードを一気に抽出したり、別のファイルに移動させたりして使っていた。
と、これはこれでとても便利なのだが、最近気になっていたのが「蓑系マクロ」だ(蓑系テキストデータベースについては、こちらをどうぞ)。「蓑系」は、仲原さんのマクロほど自由度は高くなく、それだけにデータベースを活用するのが面倒になるような気がしていたのだが、ちょっと使ってみるとそうではなかった。カードと認識するための条件は、たしかにかなり厳密だが、それさえ守ればとても使いやすい。
@
2007/02/17(00:00:02)[題]:(タイトルが入る)
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(本文が入る)
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これが蓑系のカード形式。蓑系マクロを使い分けることによって、タイトルを一覧するインデックスを作ったり、新規カードを追加・削除したり、文字列で検索してカードを抽出したり、順番を入れ替えたりできる。インデックスが見やすいという点、ファイル管理がしやすいという点(データベースやインデックスを一覧したり、カードの中身を別のカードに移動させたりできる)が気に入って、こちらに移行することにした。
VZ環境の移行およびデータの移行は比較的簡単にできたが、さて、今度はこれをWindowsで使えなければならない。仲原マクロは、決まった線を入れるだけでカードにできたので簡単だったが、蓑系の場合、Windowsで新規カードを追加するのも大変だ。また、インデックスを作成するのも、なかなか大変そうだ。…とおじけづいていたが、実際にやってみたら、それは取り越し苦労だった。秀丸エディタには、最初からアウトライン機能がついていて、ここに蓑系カードの条件を入れておけば、それだけでインデックスと本文をジャンプして移動することができる。その設定とは、次の通り。
その他→ファイルタイプ別→アウトライン→解析→行頭の文字列→20
キー割り当て→F4→その他(アウトライン解析)
こうしておけば、F4キーを押すだけでインデックスが作成できるようになる。また、空のカードを追加したい場合は、挿入したいカードまで移動し、次のマクロを実行すればいい。
insert "@";
insertreturn;
insert "20" + midstr(date,0,2) + "/" + midstr(date,3,2) + "/" + midstr(date,6,2) + "(" + time + ")"+"[題]:";
insertreturn;
insert "------------------------------------------------------------------------------";
insertreturn;
insertreturn;
insertreturn;
insert "==============================================================================";
up 2;
endmacro;
(自作なので自信なし。とりあえず動作するという程度です)
ちなみに、カードのタイトル行を強調表示したい場合は、次のように設定しておけばOK。
ファイルタイプ別の設定
強調表示
^@$
^[0-9]{4}/[0-9]{2}/[0-9]{2}\([0-9]{2}:[0-9]{2}:[0-9]{2}\)
※どちらも正規表現にチェック
これで、Windowsの秀丸で蓑系テキストデータベースが使えるようになった。外出先ではHP100LXで、Windowsパソコンがある環境ではパソコンで、同じデータベースが扱える。これで、私が大事に持ち歩いている10年分のデータベースは、今後もちゃんと活用できると思うと、とても安心だ(もしHP100LXが壊れてしまったとしても!)。
※この日記は、ほとんどの人にとってあまり役に立たない情報です。自分用備忘録として書いただけなので、遠慮なくスルーしてください…
コメント (2)
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投稿者: landscaping | 2010年12月31日 11:47
日時: 2010年12月31日 11:47
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投稿者: Kerry Suseck | 2011年01月01日 06:22
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