DQ9 「まさゆきの地図」を求めて
キャンピングカーの車検が終わったので、鮫洲のトヨタまで車を取りに行く途中、秋葉原ヨドバシに立ち寄った。その目的は、DQ9の「すれ違い通信」。
知らない人のために簡単に説明すると、「すれ違い通信」とは、DQ9についている通信機能で、物理的に近くにいるDQ9プレイヤー(しかも、すれ違い通信設定している人)を見つけ出し、キャラクター同士交流させるというもの(で、あってる?)。操作方法としては、リッカちゃんが経営する宿で「呼び込み」コマンドを選ぶと、この通信が始まるようになっている。
私はこの日、はじめて外ですれ違い通信に挑戦したが(それまで家庭内通信、社内通信は経験済み)、秋葉原という街の底力を思い知った。だって、数歩歩けば3人、また数歩歩けば3人というペースで、DQプレイヤーがリッカちゃんの宿に呼び込まれていくんだもん。こんな街、日本中探しても秋葉原だけだと思う。秋葉原には、DSにDQ9を挿し、リッカちゃんの宿で「呼び込み」設定をして歩いている人が、少なくとも3人に1人はいるような気がする。
このすれ違い通信では、お互いの宝の地図が交換できる(というか、一方的に受け取ることも可能)。わたしは地図をもっていないので、手ぶらで遊びにいくという失礼極まりないプレイヤーに甘んじているが、ほかの人たちはみんな地図を持っているらしく、こうして歩いているだけで続々地図が手に入る。まさに入れ食い状態だ。
一緒に歩いていた相方のDQ9も同じ状態で、ひっきりなしに液晶画面をチェックしては「あ、またきた。また地図がもらえた」と喜んでいる。UDX前を通過してしばらくした頃、また画面を見て「あ!」というものだから、「どうしたの? またもらえた?」ときいてみると、「まさゆきの地図だ!」と大喜びの様子。「まさゆきの地図」とは、ネットのクチコミで広がったレア地図で、その場所にいくとメタルスライムが山のようにいるらしい。経験値上げにはもってこいの、夢の地図だ。どうやら相方は、運良くその地図を手にいれたようだ。
その後、ヨドバシについて再度確認してみたところ、相方には合計4つの「まさゆきの地図」が入っていた。大漁である。ちなみに私には、1つもなかった。全部、相方がとってしまったようだ。くしょー。 ちなみに、秋葉原ヨドバシの一階には「ルイーダの酒場」というコーナーができていて、そこでは大きなお友達がこぞってすれ違い(こうなったらもう、すれ違ってもいないが)通信にふけっていた。きっと「まさゆきの地図」もあちこちに配られていたことでしょう。
それにしても、この「すれ違い通信」という機能は、本当に面白い。DQ9を持っていて、近くにいて、しかも「呼び込み」設定をしている相手でないと、通信ができない。このインターネット全盛時代、世界中のユーザーが自由にネットワークを通じて交流しあっている時代に、あえてここまでアナログな条件をつけてしまうのは、ちょっと時代を逆行しているようでもあるが、実はこの制限が新しい刺激を生み出している。
もっと想像をたくましくすると、あえてその場まで足を運ばなければ地図がもらえないという仕掛けが、実はとても広告にマッチしているような気がする。たとえば、ヨドバシのルイーダの酒場に行けば、ある決まった人が常にそこにいて、その人が「ヨドバシの剣」を配っている…なんてことも出来そうだ。もしこれが実現すれば、全国のDQ9プレイヤーがヨドバシに集結するだろう。おのずと売上げも伸びるに違いない。