表題の「闇球」とは、通常の電球と同じ形状を持ち、マイナスの電気により通常とは逆に「暗さ」を生じさせるというもの。もちろんそんなものは実在しませんが、不思議な世界を描く達人、楠田文人さんが「もしあったらどうなるか」という世界を描きます。
物語の主人公である小田正史は、祖父の遺品の中から「闇球」に関する資料を見つけます。資料によると、祖父はかつて「陸軍省工部局ハ室」に属していたようですが、調べてみると、陸軍省の構成図にそんな工部局は存在していませんでした。
祖父はどこで、なにをしていたのか。そして、そこで祖父が見たものとは……。
「世にも奇妙な物語」を思わせる、楠田文人さんの不思議な世界をご堪能ください。
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