【旧車生活】温故知新

スタッフコラム

2020年の始まり。気分も新たに仕事始めだ!と思った初日、なんと、使っている Surfaceから外付けモニターへ映像が出力されません。問題切り分けの為に他のPCから同じケーブルで繋ぐとちゃんと映ります。念のためにビデオドライバーの更新を行いましたがダメ。試すことは全てやってから、問題はSurface側のハードにあるということで、急遽ヨドバシへ。ということで、今年から美麗なMacbook Airで楽しくお仕事です。

さて、故障は旧車につきもののイベントと思われがち。その結果、「旧車は直ぐにダメになるから、車庫より修理工場にいる方が多い」という噂が定説となり、所有を躊躇させる大きな要因になります。旧車と現行車の大きな違いは、材料の品質と製造技術。例えば、古い車に使用されたフィラメント電球と現代のLEDと比べると、フィラメント電球は消費電力は大きいのに暗く、衝撃に弱く、切れやすい。ブッシュやカバーに使われたゴムやカバー類は、耐熱性に優れて油脂による腐食も少ないシリコーン素材が取って代わりました。

当時では広く普及していた部材や加工技術も、半世紀経った現代の物と比べれば雲泥の差。比較にならないほど弱いパーツも少なくありません。旧車をレストアする際のポリシーが「当時物のパーツでなければ絶対にダメ」と言うことでなければ、可能な限り、新しい部材や加工技術に置き換えることで、旧車特有のトラブルをかなり回避することが可能です。と言っても、その辺は旧車乗りにとって大切なこだわり部分なので、必ずしも「そうすべき」とは言いません。

クルマは走ってナンボ。私は、雨でも普段使いにも旧車を利用するので、何より安全が最優先。今の技術や部品でカバーできるパーツは可能な限り取り替えています。電気的にもシンプルな旧車は、安全性に影響を与える分解整備以外、専門業者でなくても大丈夫。部材も、大概のものはホームセンターで揃えられます。(但し、工具だけは日増しに増殖していきます)

うちのチンクは、人でいえば齢50。身体のあちこちが痛む熟年世代なので、どう足掻いても若い頃のような体力に任せた無理は出来ません。たとえ自覚症状がなくても、表に出ない病気が静かに進行しているかもしれません。そのためにも、近代的なセンサーの代わりに、ドライバーの感覚を総動員して、「いつもと何かが違う」に気がつき、早めに問題箇所を特定しましょう。そのことによって、クルマとの関わりが深まり、愛車がもっと可愛く思えてくること請け合いです。それから、機械が動く範囲で無理なく、丁寧に扱いさえすれば、旧車はあなたのパートナーとして、末永く寄り添ってくれることでしょう。

水瀬 涼介

頭のなかにある景色を言葉にしていく楽しさを真花さんに教わり、 「カタチとして残るもの」へのあこがれを抱いてマイカのメンバーに加わった。趣味は愛する旧車のメンテナンス。 愛車は1971年式のFIAT500-L●これまでの主な仕事 外資系物流業界に長く従事。システム部、キーアカウント、4PLなど社内のあらゆる部署を経験したオールラウンダー。

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