このコーナーでは、テンソルコア代表・秋月雅史が最新の「感染拡大の現状」についてお伝えします。
ここでは、現在の状況を数字で示しつつ、その数字から読み取れる現状と分析結果を所感としてお届けします(情報は随時更新します)。2020/02/11現在の最新情報は、下記の通り。
ここで掲載しているのは、表に整理した形の最新情報です。以下、表の見方について説明いたしますので、ご一読ください。
①全世界:全世界の感染者の合計。
②中国以外の国:中国以外の国の感染者。
③中国のみ:中国のみの感染者の合計。
④中国・湖北省のみ:感染源となった武漢市がある省の感染者の合計。
⑤中国・湖北省以外:中国のなかの湖北省(武漢市含む)以外の省の合計。
赤・黄でハイライトした中国以外の国 vs. 中国・湖北省のみ vs. 中国・湖北省以外の3つの死亡率を比較してみてください。④の湖北省(武漢市)の死亡率だけが突出して高いことがわかります。
この原因について「感染拡大当初、封じ込めの初動が遅れて医療体制が混乱したことが理由ではないか?」という報道がありました。湖北省のデータのみで新型コロナウイルスのリスクを推測するのではなく、他の地域の数値の経緯を観察・比較することで、実際のリスクを推測することができます。
以下は、データから導いた私の所見です。今後は、随時表と所感を更新して掲載しますので、参考にしてください。
WHOの最新の状況レポートの「2019-nCoV流行曲線図」をみると、2月に入って感染者の数が急激に減っていることがわかります。また、海外での発生がずっと低いレベルで推移しているので、都市の封鎖や航空機の運行停止など、人の移動を強制的に停めている施策の効果が現れているように思います。 しかし、上表「最新状況」で書いたMedrxivの論文は気になります。 論文には、「患者の56.2%は初期に発熱がなく、入院後も12.1%は発熱が見られなかった」とあります。つまり、罹患していても特に日常生活に影響する強い症状が出ない患者がいるという可能性を示唆しているのです。 今後、こういった人が新型ウィルスの感染を広めてしまう可能性は否定できません。今後の調査に要注意です。 |
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