新型コロナ・ウィルス最新情報(2020年2月25日版)

新型コロナウィルス対策

このコーナーでは、テンソルコア代表・秋月雅史が最新の「感染拡大の現状」についてお伝えします。

ここでは、現在の状況を数字で示しつつ、その数字から読み取れる現状と分析結果を所感としてお届けします(情報は随時更新します)。2020/02/25現在の最新情報は、下記の通り。

*1:数値はすべてジョンズホプキンス大学集計 2月24日
*2:https://jadm.or.jp/sys/_data/info/pdf/pdf000121_1.pdf
*3:WHO Situation Report
https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/situation-reports/20200224-sitrep-35-covid-19.pdf

ここで掲載しているのは、表に整理した形の最新情報です。以下、表の見方について説明いたしますので、ご一読ください。

感染状況の解説:
①全世界:全世界の感染者の合計。
②中国以外の国:中国以外の国の感染者。ほとんど死者がなく死亡率も低い。
③中国のみ:中国のみの感染者の合計。死亡率は2〜3%以上の高いレート。
④中国・湖北省のみ:感染源となった武漢市がある省。
⑤中国・湖北省以外:湖北省(武漢市含む)以外の省の集計。

以下は、データから導いた私の所見です。今後は、随時表と所感を更新して掲載しますので、参考にしてください。


マスコミにやや扇情的とも思われる報道が急増している印象がありますが、ここで一度立ち止まって検証しましょう。確かに市中感染が広まっていると思われるケースがいくつか出てきていますが、現時点で判明している患者は200名を超えていません。仮にこの人々が1人から4人前後に感染させていたとして、3次感染まで拡がっていたとしても、1万人に満たない程度の感染者しかいないということになります。これは日本の人口の1万分の1以下です。

では現時点で未検査の数千人の患者は、なぜ病院に殺到して騒ぎになっていないのでしょうか? ここから先は推測でしかありませんが、おそらく「風邪ひいたな」程度の軽症で済んでいるために気づかなかったか、実際にはそれほど患者がいないか、そのどちらかです。筆者が申し上げたいのは「まだ大したことない」ということではなく「マスコミに不安を煽られてその正当性の評価もせず怖がっているのは、科学の時代の大人としてはいかがなものか?」ということです。最悪ケースを想定することと怯えてパニクることは、別の態度です。

災害医学会理事会のプレスリリースには信じがたい文言がありましたのでご紹介します。「しかし、現場で人命を救うために自分の身を危険にさらして活動した医療者の中から、職場において『バイ菌』扱いされるなどのいじめ行為や、子供の保育園・幼稚園から登園自粛を求められる事態、さらに職場管理者に現場活動したことに謝罪を求められるなど、信じがたい不当な扱いを受けた事案が報告されています」。WHOの状況レポートも同様です。人々が過度に病気を怖れる行為が、公衆衛生にとって逆効果を発揮し始めていることこそ、私は真に怖ろしいことだと感じています。

リスクとは、それを持っている人が、持っているリスクの分だけ怖がれば良いのです。今回の敵は「大半の人にとっては軽症で済む風邪」です。先日からの記事でご紹介したように、40歳未満はほぼ軽症か無症状で済むこと、40歳以上は免疫が弱っているので少し強めの感染予防が必要なこと、ハイリスク者周辺では厳重に警戒すること、を伝えてきました。風邪の予防方法は、古くから実証されて効果のある行為がわかっています。まずは地道にこれを実施する以外に方法はありません。

われわれ一般市民が地道に感染予防を行い、時差通勤やテレワークで混雑を避け、集会・飲み会を自粛することによって、確実に蔓延のピークは遅らせることができます。政府の方針は、まさにこれを国民に「お願い」しているのです。(参考:2020/02/23の日本経済新聞「厚労相 流行ピーク抑えたい 新型肺炎、拡大の移行期」という記事に掲載された図

今般発表された「新型コロナウィルス感染症対策の基本方針」は、ぜひ全文に目を通してください。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kihonhousin.pdf

秋月 雅史

人生の大半をITビジネスに捧げてきたが、起業してからは「自分が何屋」と言えない日々が続いているうちに本当に何者なんだかわからなくなった。いまは危機管理コンサルタント(本業)、ベンチャー取締役、Webブランディング会社マネージャーなどを兼業している。自称「丘にあがったセーラー」。帆船で世界中の夏を追いかける日々を過ごすことが目標。

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