【旧車生活】チューブタイヤ

スタッフコラム

先日、ガソリンスタンドで空気圧を調べた時のこと。ふと見ると、タイヤの山がなくなってツルツルになっていました。チンクは車重は500kgと軽く、タイヤにも優しいのですが、それでも交換時期はやって来る。気がついたらさっさと交換と行きたいのですが、そこには大きな問題が……。

問題その1:チンクの標準スチールホイールは、チューブタイヤしか履けない

検索してみると分かりますが、「チューブタイヤ、自動車」で検索しているのに、ヒットするのは自転車かオートバイ。自動車の標準タイヤがチューブレスになってからかなり経つので、需要がなくなったチューブタイヤの交換ができるショップが街から消えていたのです。

問題その2:標準タイヤはそれなりにお高い

チンクの標準タイヤは、ミシュラン製125SR12、もしくはPIRELLI CINTURATO CN-54 両タイヤ共に輸入品。残念ながら、このサイズのタイヤは日本で製造されていません。そこで、少し大きめながらホイールに適合する 135/R80 12か、145/R70 12を探します。ところが、このサイズですら一般的ではないらしく、在庫を持ち合わせているショップがありません。

私は、特にタイヤにこだわりはありません。そこで、入手しやすい3種を選定してみました。

  • BRIDGESTONE SNEAKER SNK2
  • YOKOHAMA DNA ECOS ES300
  • TOYO TIRE SD-K7

次に、旧車を取り扱っていそうな店をリストアップして問い合わせ。チューブタイヤの交換ができるかどうか確認したら、次はメーカーへ発注をかけてもらいます。幸運にも、6軒目に連絡したお店から「いいですよ」というお返事が。

下の写真では、交換作業の一部をご紹介。チンクの場合、一般車よりかなり小さいため、リフターには乗せられません。タイヤの取り付けはボルトなため、変則的で面倒な作業が続きます。それにもかかわらず、全く淀みのない見事な手際でした。

小さ過ぎてリフターに乗らないチンクはジャッキアップで作業
プロショップならでは、チューブ交換も手慣れたもの
PCDは 190。軽さもあって、締め付けトルクは5.5kgf.mほど

とても面白かったので、結局、最初から最後まで交換作業を見てしまいました。「面倒な作業をありがとうございました」とお礼を伝えると「楽しい作業でした」と笑顔で答えてくださいました。気持ちよく作業してくれたショップのスタッフさんに心から感謝。旧車乗りにとって、身近な所にチューブタイヤを交換できるショップがあると安心ですね。

水瀬 涼介

頭のなかにある景色を言葉にしていく楽しさを真花さんに教わり、 「カタチとして残るもの」へのあこがれを抱いてマイカのメンバーに加わった。趣味は愛する旧車のメンテナンス。 愛車は1971年式のFIAT500-L●これまでの主な仕事 外資系物流業界に長く従事。システム部、キーアカウント、4PLなど社内のあらゆる部署を経験したオールラウンダー。

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