新型コロナ・ウィルス最新情報(2020年3月11日版)

新型コロナウィルス対策

このコーナーでは、テンソルコア代表・秋月雅史が最新の「感染拡大の現状」についてお伝えします。

ここでは、現在の状況を数字で示しつつ、その数字から読み取れる現状と分析結果を所感としてお届けします(情報は随時更新します)。2020/03/11現在の最新情報は、下記の通り。

*1:数値はすべてジョンズホプキンス大学集計 3月10日
*2:令和2年3月10日 新型コロナウイルス感染症対策本部(第19回) | 令和2年 | 総理の一日 | ニュース
*3:次図「参考:中国以外の国での感染状況」
*4:COVID-19 肺炎初期~中期にシクレソニド吸入を使用し改善した 3 例
*5:医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド

ここで掲載しているのは、表に整理した形の最新情報です。以下、表の見方について説明いたしますので、ご一読ください。

感染状況の解説:
①全世界:全世界の感染者の合計。
②中国以外の国:中国以外の国の感染者。ほとんど死者がなく死亡率も低い。
③中国のみ:中国のみの感染者の合計。死亡率は3%以上の高いレート。
④中国・湖北省のみ:感染源となった武漢市がある省。
⑤中国・湖北省以外:湖北省(武漢市含む)以外の省の集計。

*6:ジョンズホプキンス大学集計 3月10日

以下は、データから導いた私の所見です。今後は、随時表と所感を更新して掲載しますので、参考にしてください。


海外での感染拡大、特にイタリアなどヨーロッパおよびイラン・韓国・米国等で急激に患者数が増えています。報道では、イタリアと韓国では軽症の患者にも相当数の検査を行ったうえで軽症でも陽性患者は入院・隔離等の措置をしており、それが医療体制に大きな負荷をかけているとのことです。

このあたりの事情は、それぞれの国の施策なので筆者がコメントするところではありませんが、これに比較して、我が国の厚生労働省は当初から重症者の救命を最重要課題とし、すべての疑い患者にPCR検査をするのではなく、医師が必要性を認めた患者にだけ検査をする方針で対応してきました。この方針が批判を浴びた経緯もありましたが、患者数の伸びにも関わらず死者数はそれほど増えていないことを鑑みると、この方針はいまのところ功を奏していると思われます。

そして心強いニュースです。最新情報でも述べたように、クルーズ船の重症患者3名に喘息の薬を適用したところ、それまで重症の肺炎で意識ももうろうとしていた患者が、2日後には病室内を歩き回れるようになるなど顕著な病状の改善がみられたとのことです。今後、より多くの使用症例が集まることを期待します。

また日本環境感染学会の資料によれば、いくつか効果のあった薬品が確認されています。資料によると、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、現在、有効性が証明された治療法はありません。ただし、 抗 HIV 薬のロピナビル/リトナビル、抗インフルエンザ薬のアビガン、エボラ出⾎熱の治療薬として開発された レムデシビル、および吸⼊ステロイドの喘息治療薬であるシクレソニドなどが治療薬の候補として挙がっており、 今後の検証によって効果が証明されれば治療薬として⽤いられる可能性があると思われます」とのことです。筆者もそれぞれの薬品の効果を発表した原典にざっと眼を通しましたが、それぞれ効果100%というわけではなく、今後の治験が必要な段階という印象です。朗報を待ちましょう。

政府の感染予防方針に従って、読者のみなさまも外出の自粛やお子様方の登校自粛などで、生活にご負担が出ていることと思います。これまで見たように、政府の施策はいまのところ目的を達成しております。今後も重症患者を出さないためにも、できる範囲で外出を控え、必要に応じて政府の準備する資金繰り支援をご活用ください。

▼これまでの記事はこちら

新型コロナウィルス対策特設ページ

秋月 雅史

人生の大半をITビジネスに捧げてきたが、起業してからは「自分が何屋」と言えない日々が続いているうちに本当に何者なんだかわからなくなった。いまは危機管理コンサルタント(本業)、ベンチャー取締役、Webブランディング会社マネージャーなどを兼業している。自称「丘にあがったセーラー」。帆船で世界中の夏を追いかける日々を過ごすことが目標。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

マイカのニュースレターに登録

* = required field
TOP

お問い合わせ

CLOSE

お問い合わせ