【旧車生活】ボルト

スタッフコラム

工具と同様、精巧に作られたパーツには得も言われぬ魅力があります。旧車好きは概してボルトやナット好きなので、ホームセンターにあるネジ棚の前で、動かなくなる方も多いのではないでしょうか。かく言う私もホームセンターへ行くと、用もないのにサイズや長さ、材質の違ったネジやボルトを飽きずに眺めています。買って帰った夜ともなれば、それを肴に美味しくお酒がいただけます。ちなみに、NHK(Eテレ)のピタゴラスイッチに新しい生物の歌があるので、ボルトラブの方は、是非ご覧ください。「No.04 ボルトノドン」がメチャメチャ可愛いです。

ボルトと言えば、ずいぶん以前に頂いた古いドライブシャフトスリーブボルトがあったことを思い出しました。あちこち探して、ようやく見つけたのですが……可哀想に、まるで沈没船から引き揚げたモノなの?ってくらい錆びだらけ。このままでは余りに不憫なので、まずはワイヤーブラシでサビ落とし。

左上が新品

こそぎ落とすものが無くなったら、錆び取り剤に1時間ほど漬け込みます。更にワイヤーブラシで残っている錆をゴシゴシ落としてから洗浄。空気に触れるそばから錆びてくるので、サビ転換剤を塗布した後、黒くなったら磨きます。期せずして酸化鉄皮膜ボルトになりました。

ピッチ:1.25

スリーブボルトのスペックは、強度区分8.8、六角ボルト半ねじ、呼び径M8、 ピッチ1.25、長さ50mm、ネジ長25mm。潤滑剤を吹きつけてからダイスを通してネジ山を綺麗にします。

IRWINのダイスは6角形、ダイスハンドルにも収まりが良い。

IRWINは作りがしっかりしていて精度も高く、チンクのネジはほとんどカバー。レンチが使える六角ダイスなのも良く考えられています。仕上げに防錆剤を塗って完成。錆び取り作業は手間が掛かるけど、綺麗になった時の満足感はとても大きいです。ボルトが綺麗になったとはいえ、しばらく使う機会が来ないことを祈ります。

復活したスリーブボルト 黒鉄色は渋くて好き

水瀬 涼介

頭のなかにある景色を言葉にしていく楽しさを真花さんに教わり、 「カタチとして残るもの」へのあこがれを抱いてマイカのメンバーに加わった。趣味は愛する旧車のメンテナンス。 愛車は1971年式のFIAT500-L●これまでの主な仕事 外資系物流業界に長く従事。システム部、キーアカウント、4PLなど社内のあらゆる部署を経験したオールラウンダー。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

マイカのニュースレターに登録

* = required field
TOP

お問い合わせ

CLOSE

お問い合わせ