【旧車生活】気持ちいいクルマ

スタッフコラム

先週の土曜日はチンクをクルマ屋さんへ預けに行きました。都内からさいたま市まで、いつもなら躊躇なく高速を使うのですが、直近のチンクの調子を伝えたかったので、下道で行くことにしました。

緊急事態宣言の期限が延長された連休後の土曜日。日曜は天気が下り坂の予想となれば、交通量もそれなりに増えるだろうと覚悟していました。ところが、全くと言っていいほど滞りません。それに、おぼろ雲越しの陽射しは柔らかく、半分開けた窓から入る風が心地良い。考えてみれば、1時間以上のドライブは外出自粛になってから初めて。思わず「気持ちいい」という言葉が自然に口をついて出ました。

多分に主観的で曖昧ではあるのですが、チンクの運転が気持ちがいいと感じた理由を並べるとすれば、次の通り。

1)今の車からは考えられないくらい狭いキャビンは、
その中に入ると別世界。必要十分な籠り具合がとても心地いい。

2)非力な空冷エンジンだから思い切りアクセルを踏める。
全力だから常にワクワク感がある。

3)背中に伝わる空冷二気筒エンジンの振動と音はまるで生き物の鼓動。
規則正しく動いているだけで相好がくずれるほど。

4)運転が上手くなったわけではないのに、タイミング良くシフトを入れ、
丁寧にクラッチを繋ぎ、交通状況にしっかり適応できてるだけで快感。

5)ゆとりや贅沢なマージンというものがないから、組み付けられた機械が
精一杯自分の役目を果たしている感がなんとも気持ちいい。

とは言っても、とても万人に勧められたものではありません。
でも、小さくて、非力で、何にも付いていないのに、
こんなにも感性に訴えかけてくるクルマはそう多くはないでしょう。
今なお多くのイタリア人に愛され続けている理由がわかったような気がしました。

水瀬 涼介

頭のなかにある景色を言葉にしていく楽しさを真花さんに教わり、 「カタチとして残るもの」へのあこがれを抱いてマイカのメンバーに加わった。趣味は愛する旧車のメンテナンス。 愛車は1971年式のFIAT500-L●これまでの主な仕事 外資系物流業界に長く従事。システム部、キーアカウント、4PLなど社内のあらゆる部署を経験したオールラウンダー。

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