【コラム】 激動の時代、パラダイムシフトに気づくには

スタッフコラム

日本政府は14日、39県に対し、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を解除しました。東京都や大阪府などの都市では、今後の状況を見ながら検討する、とのことでした。

さて、解除された後、世の中はどうなっていくのでしょう。例えば、仕事。いろんな人に話を聞くと、「元の状態に戻したい」という意見と「業務形態を変えたい」という2通りの意見が見られます。

もちろん、業種業態によってやり方は違うでしょうし、今の時点で「なにが正解」かはわかりません。

個人的には、常に状況を見ながら「今なにが起きているのか」「どういうことが求められているのか」ということを読み取り、その場のニーズに合わせ、アップデートしていくより他に手はないと思っています。

最近よく「マインドセット」という言葉を耳にします。「マインドセット」という言葉、なんとなく意味はわかっているように思っておりましたが、思い立って調べてみたところ、こういうことらしい。

マインドセット(英: マインドセット)とは、物事の見方や考え方。先入観や信念、判断基準、無意識の思い込みなど含む、思考の傾向を指す。

https://bit.ly/3cHHM0t

そして「物事の見方や考え方」の中には、いろいろなものが含まれているとのこと。たとえば、こんな感じ。

・先入観(思い込み)
・信念
・判断基準
・価値観
・規範
・生来の性格
・経験
・教育

「規範」のことを「パラダイム」と表現することもあります。「パラダイムシフト」という言葉は、ご存じですよね。有名なものに、「老婆と若い女性の絵」があります。この絵を見たことがあるという人も多いのではないかと。

この絵には、「老婆」と「若い女性」という2人の姿が描かれています。でも、両方を同時に見ることはできない。初めて見たときは、誰もが片方だけを見る。しかし、見方をいろいろ変えているうちに、もう片方の姿が浮かび上がってくる。このとき、パラダイムシフトが起きているというのです。これが、とてもおもしろい。

さて、現在の状況ように、大きな出来事によって世の中の様々なことが変化しているとき、従来の「パラダイム」を手放さずにいると、その変化が見えない、あるいは対応できないということに陥ってしまう可能性があります。つまり、いつまで経っても「老婆(若い女性)」が見えないということですね。

そうならないためには、いったんこれまでのマインドセットを手放し、もう一度、今の状況をしっかり観察してみること。そうすると、もう一方の絵が見えるようになるのかもしれません。

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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