実は今、某サービスの使い方を解説する本を制作してます。こういった類いの本はこれまで何度も作ってきましたが、だからといってスラスラ書けるものではありません。
「どういう人が読むのかな」「その人はどういうシーンで使いたいのかな」「どう言えばわかるのかな」と読者対象を想像しつつ、少しでもわかりやすくと心がけてはいるのですが……。
説明上手と言えば、池上彰さん。先日、同氏の「考える力がつく本」を購入しました。そのなかの「田舎のおばあちゃんにニコニコ動画を説明できるか」というところで、こんなことを書かれていました。
全体像がわかっていないのに、わかりやすく説明しようと情報を端折ると、おかしな偏りが出てしまったり、そもそも全体像を捉え間違ってしまったりすることになります。
では、深く勉強してその分野に精通すると、なぜ急にわかりやすい説明ができるようになるのか。それは、どこをそぎ落としていいのかが正確にわかるからです。
「考える力がつく本」(池上彰)
そうなんです。相手が解るように説明するのって、とっても難しい。ちゃんとやろうとすると、どうしても説明が長くなってしまう。しかし、紙の印刷物はスペースが限られているから、シンプルに書かないと紙面が足りない。となると、どこをどう端折ればいいか。どうまとめればわかりやすくなるのか。
安易に削ってしまうと、全体像が崩れる。だから、削るべき場所を精査し、わかりやすさを優先して作っていかなければならない。そのためには、細かいところまで含め、しっかり全体像を理解しておかなければならない……。
そんな訳で、紙の書籍を制作するのって、とーーーっても、難しいんです。その分、やり甲斐があるとも言いますが。池上彰さんを見倣って、さらに精進しなければ。
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