最近、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が話題です。多くの人が興味を持っているようですが、大規模企業を中心としたアイデアが多く、中小企業で適応できるものはあまり多くないという印象です。
そこで、中小企業でもできるDXについて考えてみました。これから数回にわたって連載していきます。
そもそもDXとはなんでしょう。この言葉、ちょっと難しそうに聞こえるかもしれませんが、簡潔にまとめると「ITを使って、業務や組織、プロセスなどを変革させる」ということになります。
この「ITを使う」という部分のみ注目し、ただシステムを導入すればいいという企業もあります。しかしシステムを導入したからといって、すぐに「業務や組織、プロセスが変革」するわけではありません。
これは、過去の歴史から考えても明らかです。
ちょっと思い出してほしいのですが、「ITを導入すればいい」とう話は、2〜30年ほど前にもありましたよね。当時は「パソコンを導入すれば、仕事が効率化される」といった内容だったと思います。
このとき、多くの企業が高額なパソコンを導入しましたが、結局「紙の資料の清書」目的でパソコンが使われただけというケースも多かったように感じています。これではあまり意味がありません。
では、どうすれば「業務や組織、プロセスを変革」できるのでしょうか。そのキーワードは「内製化」です。
業務や組織、プロセスは、「現場」に関わっている人だけが理解しています。そのため、現場の改善や改革ができるのは現場にいる人だけなのです。つまり、現場にいる人が課題解決をしていかなければならないということです。
となると、現場で使えるITツールが必要になります。たとえば、情報共有が課題であれば、Google Workspace(旧G Suite)を使ってみてはいかがでしょうか。それによって「ファイル」でのやりとりがなくなり、ファイルのバージョン管理が必要なくなります。似たようなバージョン違いのファイルができることもなくなり、情報が管理しやすくなります。
また、Google Workspaceでは複数人が同時に同じドキュメントを編集できるので、たとえばオンラインでミーティングをしながら、同時に議事録をみんなで作成していくといったことも可能となります。こうすることで、議事録がリアルタイムにであがり、ミーティング中も議論の争点がわかりやすくなります。議論を効率的に進めることもできるようになるでしょう。
つまり、ワードやエクセルで共有していたデータをすべてクラウド上のサービスに移行するだけで、自ずと変革が起きてしまうというわけです。現場がこういった経験を積むことで、ドキュメントの作り方や情報の共有の仕方は自然と変わっていきます。
今回はGoogle Workspaceの紹介でした。次回からは、より自分たちにあったカスタマイズができるツールなども紹介していきます。
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