【レビュー】手回し充電できるモバイルバッテリーは災害時に有効か?

スタッフコラム

この時期は、毎年どこかの地域が地震、大雨、洪水、台風、噴火などに見舞われています。これまで天災と縁がなかった地域でも、もはや他人事ではありません。今やどこに住んでいても、災害への備えは必須なのです。

被災時に重要なのは、災害の状況や避難所の情報など生き残るために必要な情報を得る」こと。正しい情報を入手すれば、命が助かる可能性が高まります。

情報源はいろいろありますが、最近はスマホの重要度が高まっています。スマホがあれば、必要な情報を得るだけでなく、自分の今の情報を家族や知人に伝えることもできます。そのためには、スマホのバッテリーを確保する必要があります。災害時でも安心して使えるように、給電システムを用意しておきましょう。

モバイルバッテリーやポータブル電源などのバッテリーを用意するというのが鉄板ネタですが、今回はあえて「発電」に注目。ためしに、簡易的に発電できる「手回し充電ラジオライト」(アイリスオーヤマ)という製品を購入してみました。

「手回し充電ラジオライト」は、手回しで充電できるラジオやライト機能のほか、なんとモバイルバッテリー機能も備えています。手回しでモバイルバッテリーを充電すれば、スマホへの給電も可能! これさえあれば、災害時のバッテリー確保は万全ですね。

ということで、実際に手回しで充電してみたのですが、残念ながらほとんど充電されません。どうやら数時間、回し続けないと充電されないようです。スマホを充電するためにはかなりの体力が必要になりそうです。

しかし、心配は無用。実はそんなこともあろうかと、ソーラーパネルも装備しているんです。つまり、太陽光を当てればバッテリーを充電することができるということ。手回しに疲れたら、ソーラーで充電すればいいですね。

ということで、実際に夏の日差しの中にしばらく放置しておいたのですが、かなり時間が経っても充電されていたのは25%ほど。これだけの電気ではスマホを満足に充電することはできません。

手回し充電ラジオライトのモバイルバッテリーの定格容量は、たったの2850mAh。満充電でも小容量のモバイルバッテリー並の容量なのに、充電できているのはそのうちのごく一部。冷静に考えると、あまり現実的ではないですね……。

というわけで、ちょっとした足しにはなるかもしれませんが、正直これだけでスマホを充電するのは難しいと感じました。やはり本気でなんとかするには、ガスボンベで発電できる発電器や、大きなソーラーパネル、それを充電するバッテリーなどを準備しておいたほうがよさそうです。

秋葉 けんた

秋葉 けんた

IT系のライティングを担当。 書籍、雑誌、業界誌やWebコンテンツなど、コンシューマからB2Bまで幅広く執筆。また、広告やカタログ、導入事例といった営業支援ツールの制作にも携わる。年間におよそ200件の原稿を執筆。●これまでの主な仕事 PC/周辺機器(CPU/DVD・BD・HD DVD/LCD/プリンタなど)、基幹システム(CRM/ERP/SFA/SOA/帳票など)、ストレージ(SAN/NAS/LTO/SASなど)、セキュリティ(BIOS/UTM/情報漏えい対策/デザスタリカバリ/内部統制・コンプライアンス/ネットワークセキュリティ/メールセキュリティなど)、ネットワーク(KVMスイッチ/グループウェア/サーバ/資産管理/シンクライアント/ホスティングなど)、その他(.NET/BI/カタログ/各種戦略/導入事例/パートナー取材など)…ほか、多数執筆。●連絡先 メール:kenta@office-mica.com

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