【PIckUP!】iPad Pro「ProCreate」でお絵描き始めました

レビュー&コラム

学生時代、美術は好きだったけど、絵を描くのはあまり得意ではありませんでした。いつも「こんな風に描きたい」というイメージはあるんですけど、その通りに描けた試しがなくて。その通りに描こうとしても、いつもなぜか少し時空が歪んでしまう。

週に一度、読書会で読んでいるこの本には、よく「アーティストデートをしよう」と書かれています。読書会に参加している人は、それぞれ絵を描いてみたりしているようでしたが、私はずっと描けませんでした。自分の作品を見て、またガッカリするのが目に見えていましたから。

そんなとき、参加者のひとりであるSさんが「柴崎さんの絵のチャンネルは、初心者や絵にコンプレックスを感じている人が、絵の楽しさを取り戻すおおきなきっかけになる」といって紹介したのが、この動画です。

紹介してもらったのが8月31日でしたから、それから約1カ月。私はなかなか動画を見る気になれませんでした。ところがその間、Sさんはどんどん絵を描き進めています。素人である私から見てもわかるぐらい、Sさんの絵は回を重ねるごとに上達していきました。

ちょっとやってみようかな……という気になり、昨日、動画を見てみることにしました。先生である柴崎さんは、とても優しそうな方。声も話し方も柔らかく、まるで森本レオの朗読を聞いているよう。引き込まれてみているうちに「私でもやれるかも」と思い始めました。

鉛筆デッサンだから、白い紙と鉛筆があればOKですが、せっかくだからこの前買ったiPad Proを使って描いてみることにしました。使うのは「ProCreate」というお絵かきアプリ。前に水城ゆうさんが使っているのを見たことがありました。以前、私の夫が購入していたので、ファミリー共有機能を使ってインストール。

「ProCreate」の使い方はよくわかっていませんが、きっとなんとかなると信じてアプリを開きます。画面右上にあるメニューにペンらしきアイコンを発見し、タップして開くと「スケッチ」という項目が。そのなかには「Procreateペンシル」という文字がありました。おそらくこれを使えば鉛筆画が描けるはず。

そこで、もう一度柴崎さんの動画を見ながら、言われた通りに鉛筆(その実態はApple Pencil)を動かしてみました。すると、動画が終わる頃にはこんな作品が仕上がっていました。

まったくの初心者がここまで描けるようになるなんて、柴崎さんすごい。そして、iPad アプリ「ProCreate」の実力、恐るべし。特に消しゴム機能には助けられました。太さも荒さも変えられるので、柴崎さんが「ティッシュをまるめてこすってみましょう」というところも、消しゴムをうんと荒くすればなんとかなります。

この絵が完成したときは、長年の呪いが解けたような気がしました。私の絵に対するコンプレックスが少し薄れたのが嬉しい。この動画を教えてくれたSさんと柴崎さん、ProCreateのおかげで「絵を描く」楽しさを知ることができたこと、感謝します。とりあえず木とりんごは描けるようになったので、これからほかの絵にも挑戦してみようと思います!

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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