【週刊ポッドキャスト生活】#40 ポッドキャスト配信者が主人公のドラマ

月刊ポッドキャスト生活

昨年の7月、テレビ東京はSpotifyの制作協力の下、ポッドキャストパーソナリティの成長を描いたドラマ「お耳に合いましたら。」を放映しました。深夜枠のドラマでしたが、ポッドキャスト配信者がテレビドラマに登場するということで、ポッドキャスト利用者の方の中には観た方も多いかもしれません。

海外では日本以上にポッドキャスト配信者がドラマの中に登場するのを見かけることがあります。その中から、特に評価が高く、ポッドキャストの魅力も感じられるドラマを紹介します。

海外では人気のジャンル「トゥルー・クライム」

日本のランキングでは、ニュースや英会話、学習系のコンテンツがランキングの上位に表示され、人気のコンテンツです。Apple Podcastsのランキングでも上位は下記の通り。

アメリカでも同様にニュースなどはランキングに入りますが、現在1位にランクインしている「トゥルー・クライム」というジャンルのポッドキャストもとても人気です。

トゥルー・クライムとは、実際に起こった事件や犯罪を取り上げて話題にしたり、検証したりする「犯罪ドキュメンタリー」です。アメリカでポッドキャスト人気が再燃したきっかけの番組「Sirial」もトゥルー・クライムでした。このトゥルー・クライムは根強い人気があり、女性からの人気が特に高いそうです。

トゥルー・クライムのポッドキャストを題材にしたドラマ

Apple TV+で2019年から配信されている『真相 – Truth Be Told』では、主人公のポピー・パーネルがトゥルー・クライムのポッドキャストを配信しています。ニューヨーク・タイムズの記者をしていた経験と人脈を基にポッドキャストを配信しています。シーズン1では、かつて自身が報じた終身刑となった殺人事件の容疑者に、冤罪の可能性が浮上したため、ポッドキャストで検証しながら配信するといった物語です。

日本では考えられませんが、ポッドキャストで取り上げると世間ではテレビど取り上げられたかのような騒ぎとなり、ポッドキャストがきっかけで新たな殺人が起きたり、自身が命を狙われたりと、ポッドキャストの影響力が日本とは違うことが窺えます。現在はシーズン2まで公開されています。

そして、いま最も話題なのがドラマ『マーダーズ・イン・ビルディング』です。

2021年8月に米Huluで公開されましたが、米huluで最も成功したコメディ・ドラマとして、会員数のアップに貢献したようです。日本ではディズニープラスで見ることができ、シーズン2まで公開されていますがシーズン3の制作も発表されています。

公開してすぐに話題となり、批評サイト「ロッテントマト」で2021年の最多レビューを獲得し、批評家の評価が100%という大人気作品。優れたテレビドラマなどに送られるエミー賞でも17ノミネートを獲得するということで話題になりました。

同じアパートの住人で、人気の「トゥルー・クライム」ポッドキャストのファン同士であることを知った3人は意気投合。そんな折にアパート内で自殺騒ぎ。しかし、3人は殺人事件ではないかと調べ始め、調査の様子をポッドキャストで配信しようとポッドキャスト配信者になります。コメディタッチでテンポ良く、またポッドキャストが身近に感じられる楽しい作品です。

シーズン3には、マーベル映画「アントマン」で主演を務めるポール・ラッドの参加も発表され、ますます話題になっています。

現在は字幕版しか観ることができないのですが、ドラマのファンでもある声優の山寺宏一さんが自ら手を挙げ、日本語吹き替えを作成、9月から日本語吹き替えが追加されるとのこと。いち早く字幕版で楽しむのもよし、吹き替え版を待ってもよし。ポッドキャストの利用者なら楽しめる内容となっているので、ぜひご覧ください。

【チームマイカ】佐藤新一(ポトフ) 

【チームマイカ】佐藤新一(ポトフ) 

佐藤 新一 2005年から配信する古参ポッドキャスター 。
Whizzo Production(http://whizzo.jp/)代表。広告代理店の営業や企画制作会社のWEBディレクターを経て独立。WEB制作・ポッドキャスト制作やライター業などを行う。 座右の銘は「常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクション」。

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