【車旅】体と心の健康を支えるバンワーク

バンワーク

9月になり、昼間はまだ暑いものの、朝晩は少し涼しさを感じるようになりましたね。

8月は東京での取材が集中したこともあり、3週間、家に引きこもっていました。前にも書きましたが、家ってとても便利なんですよね。エアコンが使える上、お風呂やキッチンなど水回りの施設が充実しているので、生活する上で全く不自由がありません。

ただ、ひとつ大きな問題があることに気づきました。それは、いつでもすぐに仕事ができるということ。家にいると家事以外にやることがないので、つい仕事をしてしまいます。8月は仕事が混んでいたこともあって、隙さえあればデスクに向かっていました。1日中だらだらと仕事ばかりしていると、気づかないうちに疲れが溜まってくるようです。そんな生活を続けているうちに、ついに秋葉がダウンしてしまいました。

体力的にハードなのは、むしろバンワークのほうだと思うのですが、なぜかバンワーク中はとても体調がよく、仕事効率も上がります。そこで、その理由を少し考えてみました。

家にいると1日中仕事をしてしまいます。では、バンワークはどうでしょう? バンワーク中は、車に乗ってあちこちに移動し、場所によっては観光することもあります。しかも家と比べると生活環境が整っていないため、食べるにせよ、寝るにせよ、やらなければならないことがたくさんあります。当然、その間は仕事することができません。

これ、会社勤めの方にとっては当たり前のことかもしれませんね。「仕事をするのは会社にいる間だけ、家に帰ったら仕事はしない」という方には、ちょっと不思議に聞こえてしまうかもしれません。

私たちのような仕事はパソコンさえあればできてしまうため、仕事が混んでくるとオフタイムも仕事に割り当て、フル稼働してしまいがちです。タイムフリー、ロケーションフリーといえば聞こえはいいですが、要するに「やろうと思えば1日中ずっと仕事ができる」ということ。うわぁ、とんでもなくブラックな香りが漂ってきますね…。

これを逆手にとり、「好きな場所で好きなときに自由に仕事する」と捉え直したのが「バンワーク」のコンセプトです。それってさらにブラックなんじゃないの?と思うかもしれませんが、実はそうではありません。バンワークだと生活するためにやるべきことが増える上、都度移動しなければならない。そのため、仕事ばかりにかまけている暇はないんです。つまり明確なオン/オフがあり、オフタイムには仕事する余裕はありません。これが、つい仕事ばかりしてしまいがちな私たちにとって、とてもいいことだったんだと気づきました。

こうやって考えてみると、なんだかな〜という気もしますが(笑)、いわゆるワーカホリックな私たちにとって、生きることや楽しむことの重要さを思い出させてくれるのがバンワークということになります。ということで、9月からはまた、張り切ってあちこちに出没いたしますよ。レポートしますので、どうぞお楽しみに!

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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