「哲学する町」プロジェクト、第二弾!

スタッフコラム

今年7月、埼玉県秩父市横瀬町で哲学カフェを開催しました。

この第二弾が12月17日に開催されましたので、そのレポートをお届けします。

前回は私がファシリテーターを担当しましたが、今回は東洋大の学生さんふたりがファシリテーターで、私がそのサポート役を担当しました。

東洋大のNさんとKさん

このおふたりは生体医工学科で、体験型自律創造学習プログラム(PBL)の一環として横瀬町の哲学カフェに取り組んでおられるとのこと。Nさんは「人を集める仕掛け作り」に興味があり、Kさんは「ファシリテーター育成」に興味があるということで、そのおふたりとSlackを通じてコミュニケーションを取りながら当日のプログラムや流れを決めていきました。

そして迎えた当日。参加者はおよそ20人前後と、前回よりかなり多い印象でした。今回のカフェは、13:30から15:30までが前半、15:30から17:00までが後半と、2回に分けて進めます。

13:30になり、前半のカフェがスタートします。まずはNさんによる今回のテーマ説明が始まります。Nさんが用意したプレゼン資料がスクリーンに映し出されました。

今回のテーマは「カラフルタウン」。これは横瀬町のスローガンでもあります。「カラフルタウン」が表しているのは「多様な人が多様なしあわせ・ライフスタイルを実現できるまち」。この説明を見たとき、おふたりは「意外とあいまいだな」と感じたそうです。そこから「多様な人とはどんな人?」「多様な幸せとはどういうこと?」という疑問が生まれ、これをカフェで話し合ってみることにしたとのことでした。

この説明を聞いた後、参加者は4つのテーブルに分かれて話し合います。15分程度話した後は、各テーブルの代表者が話した内容を簡単に発表。その内容から共通するキーワードを見つけ出し、それを次のテーマにします。それからまたテーブルトークを始め、終わったら代表者がその内容を説明し……ということを3回繰り返し、前半のカフェが終了しました。

後半は、参加者にファシリテーターを体験してもらうというプログラム。テーブルごとに分かれ、ガムトークというカードゲームを使って順番に話をしていきますが、話す役とファシリテーター役を交代していくことで、全員がファシリテーター体験をするという試みです。

私のテーブルはとても話が弾み、ファシリテーター役でない人からも質問が飛び出すほど。興味をもって相手の話を聞くことや、質問をすることでさらに話が深まっていくことが体験できたように感じました。

この日、秩父はとても寒く、夜は雪が降る予報でしたが、カフェ898はとても暖かな空気に包まれていました。「次はいつ?」という声もありましたが、今後の予定はまだ決まっていません。せっかくのご縁ですので、また次の機会があればよいなと思っています。

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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