【車旅】和歌山県は奇岩の宝庫!

バンワーク

1月末から2月頭にかけて、和歌山県の熊野古道あたりをぐるぐる回りました。このたびのお目当ては「巨岩&奇岩」。この付近にはさまざまな奇岩&巨岩があると聞き、奇岩マニアである私はいてもたってもいられなくなったのです。ということで、今回は和歌山で出会った素晴らしい奇岩&巨岩をご紹介します。

(1) 花の窟神社

三重から南に下って最初に出会ったのは、世界遺産「花の窟神社」のご神体として崇められている高さ約45mの巨岩。14階建てのマンションとほぼ同じ高さといえば、その大きさが伝わりますでしょうか。

実は私、ここに巨岩があるということを知りませんでした。「花の窟神社」という美しい名前の神社に興味を惹かれて立ち寄ってみたという程度の軽い気持ちだったので、参籠殿を抜けてこの大きな岩を目の当たりにしたときは、思わず「ええっ!?」と大きな声が出てしまったほど。

そのあとはただ、言葉もなく岩を見上げるばかり。うっかりお参りすることすら忘れてしまいそうでした。ずっと見上げていると、岩の上から境内の御神木に向けて大きな綱が渡されていることに気づきました。その綱には、きれいな飾りが結びつけられて、風に吹かれながらゆっくり揺れています。あまりに美しいので動画を撮影させていただきました。

(2) 高池の虫喰岩

花の窟神社から55kmほど南に下り、海から山にむかって少し上ったところに国指定の天然記念物「高池の虫喰岩」があります。岩全体にまるで虫が食ったかのような穴がたくさん空いているため、おそらくトライポフォビアな方は気持ち悪く感じられると思います。

この岩もとても大きいんですよ。写真左下にある自転車や車を見れば、その大きさがわかるでしょうか。ただ虫喰岩の場合、大きさじゃなく、この不思議な形状で有名になったのでしょうね。私は無数の穴が空いている造形に惹かれる派なので、巨石+無数の穴という組み合わせは最高でした。できればこのあたりに住んで、毎日見ていたいぐらい。

岩の前で撮影する秋葉さん。こうやって見てみると、まるで前衛芸術のようです。これこそ自然が作った偉大なアートだと感じました。

もうひとつ、ここでのエピソードをお話しましょう。虫喰岩は左右にとても長く広がっていて、岩の端っこは私有地に進出していました。その家の持ち主は、岩に空いた穴を農機具を収容する場所と見なしたようで、とても便利に使われていました。虫喰岩はとても素晴らしい天然記念物ですが、その土地に暮らす人にとっては生活の一部なんですね。天然記念物と一緒に暮らす生活、とてもステキだなと感じました。

(3) 古座川の一枚岩

虫喰岩から少し走って古座川に出て川沿いを走ると、さまざまな奇岩が見られます。途中、遠目で見ると虫喰岩によく似た「牡丹岩」も見ました。近くで見ると牡丹の花のように見えるとか。車を停めて見ればよかったと後悔しました。

古座川をしばらく走ってたどり着いたのが、巨大な一枚岩「モノリス」です。

これがすべて一枚岩なんだそうです。高さ約100m、幅約500mの大きさは、まさに圧巻。手前に秋葉が立った写真を載せてみました。これでサイズがわかりますでしょうか。

写真では全体像が収められないので、動画も撮影しました。どうぞご覧ください。この大きさには、ただただため息をつくばかり。道の駅には、モノリスを見ながら食事できるレストランが併設されていました。時間をかけて鑑賞したい方は、ご利用してみてはいかがでしょうか。

(4) 串本町の橋杭岩

川沿いに来た道を戻り、海岸沿いに西に向かって走ると、本州最南端「串本町」に出ます。串本町といえば「橋杭岩」が有名ですね。約850mの列の中に大小約40の岩柱が立っていて、まるで橋の杭のように見えるところから「橋杭岩」という名前がつきました。手前の海は浅瀬なので、長靴があれば岩のすぐ傍まで歩いていけるようです。残念ながら私は布の靴だったので諦めましたが。

ここは日の出の名所としても有名で、岩の間から昇る太陽がとても美しいそうです。初日の出をここで迎えるのもいいかもしれませんね。

(写真ACより)

(5) 白崎海洋公園

橋杭岩を見た後、南紀白浜の方角に向けて115kmほど走ると、白崎海洋公園に出ます。真っ青な海と真っ白な岩に囲まれた公園で、日本のエーゲ海とも呼ばれているとか。

公園の中にはキャンプ場がありました。こんな風景のなかでテントを張って泊まるのは、どんな気分でしょうね。もちろん私たちはハイエースで車中泊でしたが。ここでのバンワークは、とてもシュールでしたよ。

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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