何かと話題のChatGPTですが、「Web検索」の代わりに使いたいと考える人が多いようです。そこで、これまでのWeb検索がどう変わっていくのかを考えていこうと思います。
まず、これまでのWeb検索について見てみましょう。検索するまでの手順は、
- 調べたいことがある
- それに関するWebサイトを想定し、検索文字列を考える
- 実際に検索する
- 検索結果の中から複数のサイトを確認する
- 知りたい情報があるWebサイトを見る
こんな流れだったと思います。このなかの2つめの手順で検索文字列を工夫すれば、検索結果の精度があがり、4つめの手順を省力化することができました。そのため、よくWeb記事などで検索文字列の作り方に関するノウハウが共有されていましたね。
ChatGPTを使うと、この手順が大きく変わります。具体的にはこんな感じです。
- 調べたいことがある
- 調べたいことをそのまま聞く
この2つの手順だけで知りたいことが調べられます。簡単ですね。
例えば、「日本の死亡者の数って月や季節によって変動するのか」が知りたいとします。
従来の検索だと、「日本の死亡者 増減」というキーワードで検索し、死亡者数や死亡者の年次推移などをチェックします。ここで「日本の死亡者 増減 季節」のようにキーワードを追加すると、調べたいことに近づけられます。
※「日本で最も死亡者が多い月」という検索キーワードで調べることもできます。検索キーワードによって、検索効率は大きく変わります。
このように、従来のWeb検索の場合、検索キーワードを作る能力や手順が少なからず必要となっています。
同じことをChatGPTで調べるには、「日本の死亡者の数って月や季節によって変動するのか」とそのまま入力すれば、下記のような回答が返ってきます。
はい、日本の死亡者数は月や季節によって変動することがあります。一般的に、特定の季節や月において死亡率が高くなる傾向があります。
例えば、冬季には気温の低下や風邪やインフルエンザなどの呼吸器疾患の流行があり、これらの要因によって死亡者数が増加することがあります。また、冬季には交通事故や転倒などの事故による死亡者も増える傾向があります。
一方で、夏季には熱中症や水難事故などの環境要因による死亡者数が増えることがあります。また、特定の月には特定の疾患の流行がある場合もあります。例えば、インフルエンザの流行がピークを迎える場合は、その月に死亡者数が増えることがあります。
ただし、これらの傾向は一般的な傾向であり、個別の年や地域によっても異なる可能性があります。また、医療の進歩や予防策の普及によって、季節や月による死亡者数の変動が緩和されることもあります。
最新のデータや詳細な統計情報は、日本の厚生労働省や統計局などの公的な機関が提供していますので、必要な場合はそちらを参照することをおすすめします。
これでも十分知りたいことが調べられますが、さらに追加で「何月が多いの?」というような質問をすれば、より詳しく調べることができます。ChatGPTはその名のとおりチャットですから、普通に会話しながら知りたいことに近づけていくことができるのです。
ただし、ChatGPTの回答が間違っているケースもあります。そのため、調査結果については自力でファクトチェックする必要があるでしょう。公的機関が提供している情報ソースを探してもいいのですが、ChatGPTに「情報ソースを教えて」と質問し、情報ソースを表示してもらうという方法もあります。
なお、ChatGPT PlusのWebPilotなどのプラグインを使っていれば、インターネットにアクセスして情報を取得できるので、さらに正確な情報の取得が期待できます。