「金曜ロードショーとジブリ展」に行ってきました

スタッフコラム

6月29日から寺田倉庫 B&C HALLで開幕されている「金曜ロードショーとジブリ展」に行ってきました。

「金曜ロードショー」は、これまで200回以上にわたってスタジオジブリ作品を放送しています。ジブリと金曜ロードショーの出会いは1985年。最初に放映されたのは『風の谷のナウシカ』でした。このとき、放送後に「放送後に『ナウシカ』の原作本を10名にプレゼントする」という企画をやったところ、部屋が一つ埋まるほどの応募ハガキが届いたとか。この二ヶ月後、スタジオジブリが設立したそうです。ジブリと金曜ロードショーは、切っても切れない仲だったんですね。

天王洲アイル駅で降りて会場に近づくと、黄色い看板が。1997年から2009年まで金曜ロードショーのオープニングに登場した、懐かしの「フライデーおじさん」です。おじさんの健気な姿に胸を熱くしながら開場の入り口に立つと、目に飛び込んできたのが天井から吊されているフィルムのなかに描かれている様々な映画のシーンたち。一緒に来た相方に「あれはあれ」「これはこれ」と話しながら、会場に入っていきます。

最初の部屋では、当時雑誌「アニメージュ」の編集に所属しながら『ナウシカ』の制作を担当した鈴木敏夫さんのインタビュー映像が流れていました。最初は興行収益があまり伸びなかった宮崎駿さんとの出会いや、金曜ロードショーで放映されたときのエピソードなど、興味深いお話を聞くことができました。

次の部屋では、金曜ロードショーとジブリ作品の歴史や資料が展示されていました。1984年の「風の谷のナウシカ」から2020年の「アーヤと魔女」まで、ほぼ全作品の絵コンテが展示されていました。来場者が多いため、なかなかじっくり見ることができなかったのは残念でしたが、それでも気になった作品だけはチェックしました。絵コンテとはいえ、かなり完成版に近いきれいなイラストでした。

その次の部屋は、Instagramでおなじみのフォトスポット。ジブリ映画の立体ポスターが展示されており、各ブースにスタッフの方が座っていて、スマートフォンやカメラを渡せば撮影してくれるというサービス付き。映画の主人公になりきってポスターを撮ることができます。私たちは「もののけ姫」「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」を撮りましたが、それ以外に「猫の恩返し」と「崖の上のポニョ」がありました。

次の部屋にあったのが、「ジブリの幻燈楼(げんとうろう)」。2018〜19年に富山で開催された「ジブリの大博覧会」に展示されていたものです。回転する台に設置されたフィルムや造形物などに強い光を当て、壁に影絵を投影するという仕組みですが、よく見るとフライデーおじさんががんばって映写機を回していました。ここは撮影OKですが、動画はNGなので気をつけましょう。

次にグッズ販売コーナーがあり、私たちはいつものごとく図録を買いましたが、お目当てはオリジナルの紙袋。側面にはフライデーおじさんが描かれていました。

最後の部屋は、このイベントのメインコンテンツでもある「王蟲の世界」。部屋全体に造形作家である竹谷隆之さんが作成した造形物が展示されており、腐海の光景が再現されていました。私は王蟲のサイズ感が知りたくて、この展示をとても楽しみにしていましたが、それ以外の造形物もとてもクオリティが高く、魅了されました。

7月は、3週続けて「金曜ロードショー」でジブリ作品が放映されるとのこと。このとき、1997年から2009年まで金曜ロードショーのオープニングに登場した「フライデーおじさん」が復活するそうです。残念ながら7月7日放送は見逃してしまいましたが、まだ「コクリコ坂から」と「もののけ姫」が残っています。忘れないように録画予約しておかなくちゃ。

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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