秋葉です。せっかく三陸に来たので、リアス式海岸を見ようと唐桑半島の御崎岬に行きました。事前調査をしていなかったため詳しいことはよくわかりませんが、野営地などもあり、いろいろと楽しそうな場所でした(今回はシーズンオフなので誰もいませんでしたが)。
岩礁を見るため、御崎神社の目の前にある駐車場にハイエースを停めて岬方面に向かって歩き始めました。少し進むとちょっとした広場があり、石碑が建っていました。その石碑を眺めていると、目の端に妙なものが写りました。なんだろうと思ってそちらを見たら、野生のニホンカモシカが立っていたんです。それも、かなり巨大な。
シーズンオフで、人気(ひとけ)のない道。道の周りは草が伸び放題で、歩きながらだんだん不安になってきていたところだっただけに、びっくりしすぎて思わずフリーズしてしまいました…。
しかしフリーズしたのは僕だけではありません。そのカモシカも、こちらをじっと見たまま微動だにしません。まるで『もののけ姫』に出てきた鹿の神様「シシ神さま」のようです。顔をこちらに向けたまま、しばらく睨めっこしていました。しかし、ずっとこうしているわけにもいきません。カモシカの様子を見守りつつ、そろりそろりと来た道を引き返しました。
あとで調べてみると、ニホンカモシカは特別天然記念物に指定されているとのこと。もともとニホンカモシカはおとなしい動物で、人間をみるとじっと見つめてしまう習性があるそうです。狩がしやすいため、乱獲されて数が激減し、特別天然記念物として保護されているとのことでした。今ではそれもかなり回復していて、市街地に姿を現すこともあるそうです。
高速道路を走っていると、日本は山が多い国だということがよくわかります。いつも「緑がきれいだな」程度にしか感じていませんでしたが、その奥ではさまざまな生き物が生活しているんですね。今回の経験で、それを肌感覚として理解できました。