昨年9月、YouTubeがポッドキャスト対応を発表し、YouTube Musicでもポッドキャストが楽しめるようになりました。これにより、YouTubeは動画プラットフォームだけでなく、音声コンテンツの一大プレーヤーとしての地位を確立しました。一方、Google Podcastsはサービスを終了することとなりました。
TouTubeからポッドキャスト配信
YouTube Musicにポッドキャストを配信するには、「YouTube」でポッドキャスト番組を作成する必要があります。YouTubeにチャンネルを作成したら、「YouTube Studio」にアクセスし、右上の「作成」から「新しいポッドキャスト」を選びます。
新しいポッドキャストを作成する方法は3つ。
1つ目は、新しく番組名となる「タイトル」や番組の「説明」、アートワークとなる「サムネイル」を設定して、作成する方法。ポッドキャストの更新はYouTube Studioで行います。
2つ目は、YouTubeの再生リストをポッドキャストとして設定する方法。再生リストに含まれる動画が、YouTube Musicにポッドキャストとして配信されます。
3つ目は、すでに他のプラットフォームから配信しているポッドキャストを読み込む方法。ポッドキャストのRSSフィードを送信すると、設定後は、今まで通りポッドキャストを更新したら自動的にYouTubeに取り込まれ、YouTube Musicに配信されます。
YouTube ポッドキャストの特徴は?
YouTubeから配信するポッドキャストは、他のプラットフォームと違う点がいくつかあります。
まず第1に、YouTubeのポッドキャストは、すべて「動画」ということです。YouTubeで作成したポッドキャストを更新する場合も、動画としてアップロードしなくてはいけません。音声はあらかじめ動画に変換しなくてはいけません。RSSフィードから送信したポッドキャストの場合、YouTube側で自動的に動画に変換されます。
第2に、YouTubeのポッドキャストは「YouTube Music」にしか配信されません。他のポッドキャストアプリでは視聴できず、RSSフィードも作成されないようです。YouTube MusicにはYouTubeからしか配信できないので、独立系の音声配信サービスに近い仕組みだと言えます。
第3に、過去のエピソードの動画を差し替えたり、公開日を変更することができません。YouTubeの動画と全く同じ仕組みのようです。ポッドキャストといっても、YouTube Musicで視聴ができるという点以外は、これまでの再生リストと同じ扱いのようです。
YouTube Musicでのポッドキャスト視聴
YouTubeから配信されるポッドキャストは、iOSやAndroidのYouTube Musicアプリで聴くことができます。検索で「ポッドキャスト」に絞り込むと探しやすいでしょう。音楽と違い、ポッドキャストは、無料プランでもバックグラウンド再生が可能です。
YouTubeでは動画として配信されるポッドキャストですが、YouTube Musicでは、音声と動画を切り替えて選ぶことができます。
YouTubeから配信されていないポッドキャストは、YouTube Musicで検索できませんが、RSSフィードを配信しているポッドキャストであれば直接RSSフィードを登録して購読することができます。
YouTube Musicの「ライブラリ」画面上部で「ポッドキャスト」を選び、「ポッドキャストを追加」をタップすると、RSSフィードを登録して追加が可能です。
Google Podcastsの終了と移行ツール
YouTube Musicがポッドキャスト対応したことに伴って、Google Podcastsを閉鎖し、YouTube Musicにその機能を統合することとなりました。Google Podcastsで登録していた番組は、YouTube Musicに移行することができます。
先に移行ツールを提供していた米国では、先行して4月にGoogle Podcastsのサービスを終了してしまいました。提供が遅れていましたが、日本でも移行ツールが提供され、YouTube Musicへの移行が可能になっています。
日本でも6月23日以降はGoogle Podcastsが使えなくなると正式にアナウンスがあったため、その前に移行しましょう。
Google PodcastsとYouTube Musicのアプリをそれぞれ最新版にし、Google Podcastsを起動すると「登録チャンネルをエクスポート」と表示されます。タップして「エクスポート」をタップすると移行が開始されます。
注意点として、Google PodcastsとYouTube Musicで同じメールアドレスのアカウントでログインしていなければなりません。必要でしたら、新たにアカウントを作成しましょう。
OPML形式で他のポッドキャストアプリに移行
移行ツールで「OPML形式」でダウンロードすると、YouTube Music以外の対応したポッドキャストアプリに移行することもできます。
海外などでも、YouTube Musicの使い勝手や今回のGoogleの対応に不満の声もあり、他のポッドキャストアプリなども紹介されています。iOS版とAndroid版がある「Pocket Casts」は移行先として定評があります。次回、Pocket Castsへの移行方法を紹介しようと思います。