前回の記事では、YouTubeがポッドキャスト対応を行なった影響でGoogle Podcastsがサービス終了となったことをお伝えし、ポッドキャストのライブラリをYouTube Musicに移行する方法を紹介しました。YouTube Musicでは無料版でもポッドキャストをオフライン再生できる等、基本的な機能は備わっていますが、海外などではGoogle Podcastsの代替アプリとしてサードパーティのアプリを紹介されることも多いため、今回はGoogle Podcastsからサードパーティのアプリに移行する方法を紹介します。
Google Podcastsの移行は8月30日までに
6月23日に終了したGoogle Podcastsですが、現在はアクセスすると、登録ポッドキャストのライブラリを移行するツールが利用できます。当初は、移行は7月30日までに済ませるようにと案内されていましたが、8月30日までに延長されています。
前回の記事では、YouTube Musicに移行する方法を案内しましたが、ポッドキャストアプリとしては、まだまだ使いにくい部分でもあるため、海外でも移行先としてどのアプリが良いのかと話題になっていました。
移行先のアプリとして複数サイトで1番に挙げられていたのが「Pocket Casts」というアプリです。
サードパーティアプリの最有力「Pocket Casts」
Pocket Castsの最初のリリースは2010年。当時はApple Podcastsがデファクト・スタンダードでしたが、有料アプリとして登場し、Apple Podcastsよりも積極的にさまざまな機能が実装された優秀なアプリでした。
その後、買収などを経て2019年に無料アプリとなりました。iOS版だけではなくAndroid版もあり、Apple Podcasts以上の高機能なアプリが無料版になったということで、私自身がこの時から愛用しています。
無料版になって衰退するわけではなく、有料プランも後に設置して、基本的な機能は無料版でも十分に使えつつ、有料版ではパソコンのブラウザやMac版を使えたりなど現在もポッドキャスト視聴アプリとして進化しています。
特筆すべきは、無音の部分を自動的にカットする機能や、ポッドキャストの会話部分の音域をブーストして聴きやすくする「ボリュームブースト機能」。違う端末でどこまで聴いたかも同期されるので、iPhoneで聴いた途中から、Mac版(有料版のみ)でその続きを聴くこともできます。
細かいところですが、中断して再開するときは、テレビのCM明けのように少し前から再生してくれます。どこまで聴いたか思い出しやすく、すんなりと再開できます。スキップや巻き戻しの時間も5秒単位で変更したり、番組ごとに最初の何秒かをスキップ(毎回同じイントロを飛ばすなどに利用できます)するなど、とにかくポッドキャストのヘビーユーザーにとっては痒いところに手が届くアプリです。海外でも評価が高いのが納得です。
Google Podcastsの番組リストをPocket Castsへ移行
Pocket Castsは、他のポッドキャストアプリから引っ越したり、逆に引っ越すことも容易になっています。これは、従来「OPML形式」で番組リストを引っ越すことができるように各社のポッドキャストアプリに統一して実装されていた機能を使います。
ただ、残念なことに、現在では主流のApple PodcastsやSpotify、Amazon MusicなどはOPMLに対応していないようです。Pocket Castsでは、Apple Podcastの登録番組をインポートすることはできるので、Apple Podcastsからの引っ越しは簡単です。
今回、Google Podcastsでは、このOPML形式での移行に対応しているため、番組リストを簡単にPocket Castsに移行できます。
移行するには、Google Podcastsのエクスポート画面で「別のアプリ用にエクスポートする」を選び、opml形式のファイルをダウンロードします。iOSの場合は「フォルダ」アプリにダウンロードされます。
iOSの場合、あらかじめPocket Castsアプリをインストールし、「フォルダ」アプリからダウンロードしたファイルを探します。ファイルを長押しで表示されるメニューから「共有」を選びます。
共有メニューから「Pocket Casts」を選ぶと、Pocket Castsが起動してインポートが開始され、ポッドキャスト番組が読み込まれて移行完了です。
Google PodcastsからYouTube Musicに移行したけど使いにくいという方や、これを機に新しいポッドキャストアプリを探したいという方は、一度Pocket Castsを試してみてはいかがでしょうか。